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心と身体を整える、薬膳茶のある暮らし〜季節と体調に寄り添う、やさしい一杯〜

  • 執筆者の写真: 道敬 大塚
    道敬 大塚
  • 8月18日
  • 読了時間: 5分
心と身体を整える、薬膳茶のある暮らしのイメージ画像

はじめに:薬膳茶ってなに?

「薬膳茶」と聞くと、どこか特別で、少しハードルの高いものに感じるかもしれません。でも実は、薬膳茶は私たちの暮らしにとても身近なお茶です。漢方や中医学の知恵をもとに、自然の素材を組み合わせて体調を整えるために飲まれてきた薬膳茶は、疲れが取れにくいときや季節の変わり目など、なんとなく不調を感じるときに、薬に頼らず自然の力で心と身体をケアしてくれる、やさしい存在です。

この記事では、「薬膳茶って何?」「どうやって選べばいい?」「どんな効果があるの?」といった疑問に寄り添いながら、実際に私が暮らしに取り入れて感じた変化についてもご紹介していきます。

薬膳茶のルーツと考え方

薬膳茶は、中国伝統医学(中医学)の考えに基づいています。中医学では、人間の身体は「気・血・水」のバランスによって健康が保たれており、そのバランスが崩れると不調が現れるとされています。

薬膳とは、**食材の持つ「五性(温・熱・平・涼・寒)」や「五味(酸・苦・甘・辛・鹹)」**を活かしながら、体質や症状に合わせて食事を組み立てていくという考え方です。

薬膳茶は、この考え方をもとに、季節や体調に合わせたハーブや素材を用いて作られます。そのため、「誰かにとって良い薬膳茶」が「自分にとっても良い」とは限らないということも、大切なポイントです。

季節や体質に合わせた薬膳茶の選び方

薬膳茶の魅力のひとつは、**「今の自分に合ったお茶が選べる」**こと。たとえば季節ごとに見ると…

  • :気の巡りを整える…菊花茶、ジャスミン茶

  • :身体の熱を冷ます…ハトムギ茶、ミント茶

  • :乾燥に備える…クコの実、ナツメ、梨の皮

  • :冷え対策…シナモン、生姜、紅棗(ナツメ)

体質ごとに見ると…

  • 冷え性タイプ → シナモン、生姜、紅茶など

  • ストレス過多タイプ → 菊花、ジャスミン、レモングラスなど

  • むくみやすいタイプ → ハトムギ、とうもろこしのひげ、黒豆茶など

自分の体調や季節に合わせてブレンドを選ぶことが、自然なケアにつながります。

よく使われる薬膳素材と効能

素材名

主な働き

ナツメ

血を補い、心を穏やかにする

クコの実

目の疲れ、アンチエイジング、肝のケア

陳皮(みかんの皮)

胃腸を整え、気の巡りを良くする

ハトムギ

美肌、利尿、むくみの解消

生姜

冷え改善、消化促進、免疫アップ

金銀花

解毒、喉のケア、暑気払い

黒豆

血行促進、ホルモンバランス、美髪効果

これらを自由に組み合わせて、自分だけのブレンドを楽しめるのも薬膳茶の魅力です。

薬膳茶の効果とブレンド例

薬膳茶は、ただの健康茶ではなく、五臓六腑や「気・血・水」のバランスを整えることを目的とした、体全体へのアプローチです。

  • 冷え性対策 → 桂皮、乾姜、ナツメ、黒豆 → 身体を内側から温めて血流を促進

  • ストレス・不眠対策 → 菊花、カモミール、百合根、蓮の実 → 心を穏やかにし、安眠を促進

  • 美肌・乾燥ケア → クコの実、白きくらげ、ローズヒップ、ハトムギ → 潤いを与え、肌を内側からサポート

  • 女性の不調(PMS・更年期)対策 → 紅花、当帰、ナツメ、シナモン → ホルモンバランスや血流の改善

  • 胃腸の調整 → 陳皮、山査子、麦芽、金銀花 → 消化を助け、胃の働きをサポート

季節に合わせたおすすめ薬膳茶

季節

ブレンド例

主な効果

菊花+ミント+陳皮

ストレス、花粉対策、目の疲れに

ハトムギ+蓮の葉+麦茶

むくみ、熱中症予防、だるさ対策

白きくらげ+百合根+ナツメ

潤い補給、乾燥肌・安眠対策

生姜+黒豆+シナモン+クコの実

冷え性対策、体力維持

暮らしへの取り入れ方と楽しみ方

薬膳茶は、身体を癒やすと同時に、心を整える存在です。忙しい日々の中で、ほんの一杯のお茶が、自分を大切にする時間になります。

楽しみ方のヒント

  • :気を巡らせるブレンドで、元気なスタートを

  • :消化を助ける素材で、胃腸のケアを

  • :ナツメやクコの実で、心身をリラックス

お気に入りのカップで香りや色を感じながら、五感で味わう時間を持ってみてください。

私の体験談

もともと冷え性だった私は、冬になると手足が冷たく眠りも浅くなりがちでした。そんな時、友人のすすめで「高麗人参茶とハーブ」のブレンドを始めてみたのです。

最初は少しクセを感じましたが、飲んだあとのじんわり温まる感覚が心地よく、気がつけば毎晩の習慣に。3週間ほどで冷えがやわらぎ、気持ちも穏やかになっているのを実感しました。

それ以来、薬膳茶は私にとって“暮らしの相棒”です。素材を選ぶ時間も、自分を労わる大切な儀式になっています。

まとめ:自分をととのえる、やさしい習慣

薬膳茶は、ただの「お茶」ではなく、自然の力を借りて、心と身体の声に耳を傾ける時間です。

特別な道具や知識がなくても大丈夫。季節や体調に合わせて、一杯のお茶を選ぶだけで、あなたの毎日が少しずつ整い、やさしく変わっていくはずです。

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