ハーブティーについて|香りと時間がもたらす、やさしい暮らしの知恵
- 道敬 大塚
- 8月5日
- 読了時間: 5分

はじめに|「飲むこと」からはじまる、小さな心地よさ
ハーブティーについて、なんとなく「体によさそう」「おしゃれな飲みもの」というイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。けれど実際は、もっとシンプルで身近な存在です。
ハーブティーとは、植物の葉・花・茎・根などを乾燥させたものをお湯で抽出していただく飲み物。紅茶や緑茶とは異なり、茶葉(カメリア・シネンシス)を使っていないため、多くはノンカフェインです。
この記事では、「ハーブティーってそもそも何?」「どうやって選べばいいの?」「飲み続けるとどんなことが起きるの?」――そんな素朴な疑問に、ゆったりお答えしていきます。
ハーブティーの香りとともに、穏やかな気持ちで読み進めていただけたらうれしいです。
ハーブティーとは?その基本をやさしく解説
ハーブとは、人の暮らしに役立つ植物の総称。香りや成分を活かして、昔から世界中で料理、薬、飲み物、香りのアイテムなどに使われてきました。
ハーブティーは、そのハーブを乾燥させてティー(お茶)として楽しむもの。分類すると、大きく2つに分けられます。
シングルハーブティー:1種類のハーブを使ったシンプルなお茶
ブレンドハーブティー:数種類を組み合わせたブレンドティー(味・香り・目的に応じて調整)
ティーバッグタイプのものから、リーフタイプ(ドライハーブそのもの)まであり、お湯を注ぐだけで楽しめる手軽さも魅力です。
よく使われる人気のハーブたち
ここでは、ハーブティーでよく見かける人気のハーブをいくつか紹介します。
ハーブ名 | 特徴 |
カモミール | りんごのような甘い香り。心身をリラックスさせる目的で飲まれることが多い。 |
レモングラス | レモンに似たさわやかな香り。気分をスッキリさせたいときに。 |
ペパーミント | スースーする清涼感。お口や胃のリフレッシュにも。 |
ルイボス | 南アフリカ原産。赤みのある色とやさしい味わい。ノンカフェインで人気。 |
ローズヒップ | 甘酸っぱい味が特徴。美容や食事と一緒に楽しむ人も。 |
ジンジャー | 体を内側から温めるイメージで親しまれている。寒い季節に人気。 |
※上記は伝統的に飲まれている一般的な印象であり、効果・効能を示すものではありません。
ハーブティーの魅力とは?5つのポイント
① 香りでリラックスできる
嗅覚は、脳に直接働きかける感覚器官。お気に入りのハーブの香りを嗅ぐだけで、気持ちがふっと軽くなる瞬間があります。
② ノンカフェインが多く、夜にも安心
多くのハーブティーはノンカフェインなので、眠る前の時間にも最適。夜のルーティンに取り入れている方も多いです。
③ 水分補給にも最適
お水やお茶代わりに飲めるため、自然に水分をとる習慣づけになります。ホットでもアイスでもOK。
④ 五感がよろこぶ「自分時間」ができる
お湯を沸かして、香りを感じて、ゆっくり飲む。その一連の流れが、自分と向き合う静かな時間になります。
⑤ 暮らしに“植物の力”が宿る
忙しい日々の中に、自然のエッセンスを取り入れるだけで、生活のテンポが少しゆるやかに感じられるようになります。
ハーブティーの選び方:目的ではなく「気分」で
ハーブティーは、薬ではありません。だからこそ、「◯◯に効くから飲む」というよりも、“今の気分に合ったもの”を選ぶのが本質です。
たとえば…
甘くて落ち着きたい → カモミール・ローズ
スッキリ爽やかになりたい → ペパーミント・レモングラス
ほっこり癒されたい → ルイボス・ローズヒップ
体を温めたい → ジンジャー・シナモン
選ぶ基準は「好き」「落ち着く」「なんとなく飲みたい」で十分。
飲んでみて「うん、これだな」と思える1杯に出会えたら、それはもう小さな幸福です。
飲み方と楽しみ方
☕ 1. ティーバッグで気軽に
市販のハーブティーはティーバッグが主流。マグカップにお湯を注いで、2~5分蒸らすだけで完成です。
ティーバッグのタグやパッケージに、香りの特徴やブレンドの意図が書いてあることも多く、選ぶ楽しみも広がります。
🌿 2. リーフタイプで本格的に
慣れてきたら、リーフタイプにも挑戦してみましょう。ガラスのポットにドライハーブを入れて、沸かしたお湯を注いで蒸らします。ハーブがゆっくりと水の中で開いていく様子も美しく、目でも楽しめます。
🍯 3. はちみつやドライフルーツをプラス
甘味を加えたいときは、はちみつや乾燥フルーツを少し入れても◎。味に深みが出て、デザートティーとしても楽しめます。
ハーブティーのよくある質問
Q. 毎日飲んでもいい?
A. 基本的に問題ありません。ただし、同じ種類を過剰に摂り続けるのではなく、いくつかの種類をローテーションで楽しむのがおすすめです。
Q. 妊娠中でも大丈夫?
A. 妊娠・授乳中の方は、飲用前に医師や専門家に確認するようにしましょう。ハーブによっては使用を控えた方がよいとされているものもあります。
まとめ|ハーブティーは“香りの贈りもの”
「ハーブティーについて知りたい」と思ったあなたに伝えたいのは、ハーブティーは、特別な人だけのものではないということ。
むしろ、毎日忙しく頑張っている人ほど、1日の終わりにそっと寄り添ってくれるような存在になるはずです。
香りを楽しみながら、お湯を注いで、自分を少しだけいたわる時間を持つ。
ハーブティーは、そんな**“やさしさの習慣”をくれる植物のお茶**です。



