妊娠中のカモミールティー|リラックス時間をどう楽しむ?注意点とやさしい代替案
- 道敬 大塚
- 9月17日
- 読了時間: 5分

妊娠中は心も体も大きく変化しやすく、ちょっとしたことで疲れやすくなります。そんなときに人気なのがハーブティー。中でもカモミールは、甘くやさしい香りで「眠る前の一杯」としても親しまれてきました。しかし、「妊娠中にカモミールを飲んでも大丈夫?」という疑問を持つ方は多いでしょう。
この記事では、カモミールの特徴や妊娠中の注意点、代わりにおすすめのハーブについて、わかりやすくまとめていきます。
カモミールとは?やさしい香りで人気のハーブ
カモミールは、キク科に属するハーブで、古代からお茶やアロマとして利用されてきました。リラックスしたいとき、眠る前のひとときに飲まれることが多く、「安らぎのハーブ」とも呼ばれています。香りがりんごに似ていることから「カモミール(大地のりんご)」という意味を持つと言われています。その柔らかい風味と香りから、妊娠前から飲んでいたという人も多いでしょう。
一般的にハーブティーとして楽しまれるカモミールは、あくまで食品として分類されています。医薬品のように病気を治したり予防したりする効果を謳うことは、薬機法により禁止されています。あくまで日常のリラックスや休息のための飲み物として位置付けられていることを理解しておくことが重要です。
妊娠中にカモミールを飲むときの注意点
妊娠中は体がとても敏感になります。そのため、普段は楽しめるハーブティーでも注意が必要です。以下の点に留意して、安全に楽しみましょう。
飲む量に気をつける
妊娠中は、体調や体質によって普段よりも影響を受けやすくなります。「少量を楽しむ」ことを心がけましょう。具体的には、1日に1杯(150〜200ml)程度を目安とし、毎日継続して大量に飲むことは避けるべきです。特に妊娠初期(妊娠4〜15週頃)は胎児の器官形成が行われる非常にデリケートな時期ですので、より慎重になることが推奨されます。
種類の違いに注意
カモミールには「ジャーマンカモミール」と「ローマンカモミール」があります。一般的にハーブティーとして使われるのはジャーマンカモミールですが、ローマンカモミールは精油成分が強いため、妊娠中は避けたほうがよいとされています。製品を購入する際は、表示を確認し、ジャーマンカモミールを選ぶようにしましょう。
体調に変化が出たらストップ
妊娠中は味覚や体質が変わることもあります。カモミールティーを飲んで気分が悪くなったり、体に何らかの不調を感じたりした場合は、すぐに飲むのをやめて休みましょう。キク科植物アレルギーがある方や、妊娠を機にアレルギー反応が出る場合もありますので、注意が必要です。
まずは医師に相談を
最も重要なのは、自己判断で決めつけず、かかりつけの産婦人科医や助産師に相談することです。あなたの妊娠の経過や体調は一人ひとり異なります。専門家のアドバイスを得ることで、より安心して選択することができます。
妊娠中に安心して飲めると言われるハーブティー
カモミールが気になるけれど、念のため控えたいと感じる方もいるかもしれません。そんなときには、妊娠期にも比較的安心して飲めると言われるノンカフェインハーブティーを取り入れるのがおすすめです。
ルイボスティー
ノンカフェインで、クセが少なく飲みやすいのが特徴です。ミネラルを豊富に含んでいると言われており、妊娠中や授乳中にも人気の高いハーブティーです。
ローズヒップティー
ビタミンCが豊富で、酸味が爽やかなため、気分転換にぴったりです。ノンカフェインなので、妊娠中でも比較的安心して楽しむことができます。
ペパーミントティー
すっきりとした清涼感のある風味が特徴です。つわりの際の気分不良を和らげるのに役立つと言われることもありますが、子宮収縮作用を懸念する意見もあるため、飲みすぎには注意が必要です。
ジンジャーティー
体を温めるイメージがあるため、冷えが気になるときに好まれることもあります。こちらもつわりの緩和に良いと言われますが、刺激が強い面もありますので、少量から試すことをお勧めします。
※重要なお知らせ※ここでご紹介したハーブティーも、その効果・効能を保証するものではなく、あくまで食品としての情報です。個人の体質や妊娠の状態によっては合わない場合もあります。何かを飲み始めるとき、あるいは体調の変化を感じたときは、必ず医師や助産師に相談するようにしてください。
妊娠中にカモミールを楽しみたいときの工夫
どうしてもカモミールの香りが恋しい…という方には、次のような楽しみ方もあります。飲用以外の方法でリラックスをしてみましょう。
アロマとして香りを楽しむ
飲用を控えたい場合、カップに少量のお湯を注いで、立ち上がる蒸気と香りを嗅ぐだけでもリラックス気分を味わうことができます。香りを嗅ぐだけなら、体への影響は飲用よりもはるかに少ないと考えられます。
ブレンドティーを選ぶ
ルイボスやレモングラスなど、妊娠中も比較的安心感のあるハーブとブレンドされたティーを「少量から」試してみるのもよいでしょう。単体で飲むよりもカモミールの濃度が低くなるため、安心感が高まります。
まとめ:自分に合った方法で無理なくリラックスを
カモミールはやさしい香りと味わいで人気ですが、妊娠中は少量にとどめる・種類に注意することが大切です。何よりも、自己流の判断は避け、専門家の意見を聞くことが何よりも安心への近道です。
不安があるときは、ルイボスやローズヒップなど、妊娠中にも人気のハーブティーを取り入れるのも一つの選択肢です。あるいは、ハーブティーにこだわらず、温かい白湯や、医師から許可された範囲で麦茶などを楽しむのも良いでしょう。
妊娠中は情報が多くて迷いがちですが、最終的には「自分の体調と気分」が一番の指針です。無理なく、自分が一番安心できる方法で、ほっと一息つけるリラックスタイムを見つけてください。
【ご注意ください】本記事は一般的なハーブに関する情報を提供するものであり、医療的な効能や効果を保証するものではありません。記事内容は執筆時の情報に基づくものです。妊娠中にハーブティーを取り入れる際は、そのリスクとベネフィットを理解した上で、必ずかかりつけの医師や助産師にご相談ください。



